センター模試に苦戦している人へ
夏になって、センター模試の結果がいくらか返ってきただろう。
思い通りうまくいっている人、そうでない人いると思う。
今回はセンター模試に苦戦している人、思い通りの結果が出ない人に向けての原因、解決策を考えてみたい。
センターとはどういう試験なのか
まず、センターとはどういった試験なのかを考えてみてほしい。
センター試験とは大体4択から1つの正解を選ぶ形式の物であり、内容自体は基礎~標準的なものがほとんどだ。
センターは2次試験と違って、数学は例外だが、答えが選択肢の中に存在するという明確な違いがある。
また、数学も2次試験は真っ白な状態から適切な式と正解を導き出さなければならないが、センターは流れに乗ってしまえば答えを短い時間で出せるという違いがある。
一方で、2次試験には部分点がつくが、センターには部分点はつかない。
まとめると、センターの方が2次試験よりも答えが導き出しやすく、難易度も低いというメリットがある一方で、正解を確実に導き出さなければいけない。
したがって、センターで求められるのは、基礎~標準的な問題を時間内に正確に解く力である。
そうだとすると、センター模試で苦戦している人は基礎~標準的な問題を時間内に正確に解く力が不足していることに原因があると考えられる。
具体的な原因
①基礎力の欠如
基礎力とは教科書や参考書などで基本とされている事項をいう。
また、問題集などでも基礎的な問題と記されていることが多い。
基礎力の欠如は、基本知識を大体わかった気になって重点的に取り組まずに放置していることが原因となっていることが多い。
そのため、日頃の勉強で、どうしてこういう答えが導き出されるのか、この問題を解くために必要な基礎知識はなにか、そしてその基礎知識はどういうものなのかをきちんと理解することを意識すべきだ。
基礎という土台がないと標準・発展力がつきにくくなり、成績の伸びが圧倒的に悪くなる。
しかも、基礎力の欠如はセンターで苦戦する原因として意識しにくいものであると思う。
それは、上述した日頃の勉強方法に穴があることに気が付きにくいからだ。
そして、日頃から答え・知識の理由までを明確にした勉強をできているかで日々の差が少しずつ開き、気づいたときには大きな差となっていることが多い。
②経験不足
これは、実際にセンター過去問や予想問題を時間を計って解くという経験が少ないことをいう。
センター模試などで大問あたりの時間配分をとくに決めずに、なんとなくで解き、時間オーバーになるといった人は経験不足が原因となっていることが多い。
こうした人は、大問当たりの時間配分を明確に決め、決めた時間内に問題を解くことを徹底的に練習していく必要がある。
また、センターは国語や英語にクセがある。
特に国語はどんな受験生であれ、センターを受験する人はセンター対策が必須だ。
国語のセンター対策については「国語編 現代文の対策 〜センター対策と要約の大切さ〜」と「国語編 古文・漢文・近代文語文の対策 ~基礎知識をきちんとインプット~」で詳しく述べているのでぜひ参照してみてほしい。
③勉強進度が間に合っていない
これは試験範囲がまだ終わっていない人や勉強進度が遅れているためセンター対策できていないことをいう。
この原因はそのままの通り、勉強が追い付いていないことだ。
こうした人は急いで試験範囲を終わらせるべきだ。
ただし、勉強進路を急がせつつ、問題に実際に取り組むことも忘れずに行ってほしい。
この原因が該当する人は勉強範囲が終わり次第、成績が上がる可能性は高いだろう。
④復習不足
これはそのまの通り、復習不足だ。
大体、一回間違えた問題は何も確認しないとまた間違える。
そのため、ある模試で間違えた問題が他の模試で出題された際にまた間違えるということを起こしている可能性がある。
そのため、復習をしっかり行う必要がある。
模試が終わった後に、間違えた問題をまとめるなどの必要があるだろう。
解決策
①の原因に該当すると思う人は、もう一度基礎知識、答えの理由と過程を再確認する必要があるだろう。
ただし、一から教科書を読んで確認することを全ての科目で行うことは国立大学受験生などは厳しいだろう。
そこで、これまで解いた問題の復習やこれから解いた問題の復習の際に、該当部分の基礎知識の理由づけまでをきちんと確認するのがオススメだ。
これにより、インプットとアウトプットを効率良く行えるため、時間を効率的に使うことができる。
そして、何より、日頃の勉強で、どうしてこういう答えが導き出されるのか、この問題を解くために必要な基礎知識はなにか、そしてその基礎知識はどういうものなのかをきちんと理解することを意識すべきだ。
この意識で勉強していない人は、いますぐにこの意識をもって、勉強しよう。
②の原因については、大問当たりの時間配分を明確に決め、決めた時間内に問題を解くことを徹底的に練習していくことが解決策となる。
これを意識して問題をこなせば、②が原因の人は点数がすぐに伸びていくだろう。
③の原因についても、勉強進路を早く終わらせることで点数はすぐに伸びる。
そして、④については、模試の復習をしっかりやることが改善策となる。
復習の仕方については「模試の復習・分析の重要性 ~一橋模試から考察~」の「一橋模試の復習と分析の重要性」という項で紹介しているのでぜひ参照してほしい。
ただし、一点気をつけてほしい点として、やり直しに時間をかけすぎることだ。
確かに、ある程度じっくり取り組む必要があるが、センターは2次試験と違い、そこまで複雑な問題ではなくスピーディーに取り組むことが求められるため、メリハリをつけて復習してほしい。
まとめ
センターとは2次試験よりも答えが導き出しやすく、難易度も低いというメリットがある一方で、正解を確実に導き出さなければいけない試験だ。
そのため、センター模試で苦戦している人は基礎~標準的な問題を時間内に正確に解く力が不足していることに原因があるだろう。
こうした原因が生じる要因としては
①基礎力の欠如
②経験不足
③勉強進度が間に合っていない
④復習不足
が考えられる。
②が原因の人は大問当たりの時間配分を明確に決め、決めた時間内に問題を解くことを徹底的に練習していくことが解決策だ。
③の人は、問題演習を忘れずに試験範囲を急いで終わらせることだ。
そして、多くの人は①と④が原因であるだろう。
①については、これまで解いた問題の復習やこれから解いた問題の復習の際に、該当部分の基礎知識の理由づけまでをきちんと確認する。
そして、日頃の勉強で、どうしてこういう答えが導き出されるのか、この問題を解くために必要な基礎知識はなにか、そしてその基礎知識はどういうものなのかをきちんと理解することを意識するのが必要だ。
④については、センター模試の復習をスピーディーに取り組み、時間をかけすぎないように気を付けることが解決策だ。
模試の復習の仕方については「模試の復習・分析の重要性 ~一橋模試から考察~」の「一橋模試の復習と分析の重要性」という項で紹介している。
中々力が伸びない場合、原因が確実に存在する。
センター模試に苦戦している人は原因を分析し、解決することで思い通りの成績を取れるようにしよう。