併願大学の選び方 ~一橋大学の併願先から考える~
今回は、併願校の選び方について書きたいと思う。
一橋大学を志望校とする受験生の併願先を中心に紹介していく。
ここでは特に、国立2次試験、私立一般受験、センター利用受験での併願について話す。
併願校の選び方パターン
まず、一橋大学などの国立大学を志望校としている受験生の主な併願先としては、後期日程で受験する国立大学や私立大学があるだろう。
前期日程で受験する国立大学が第一志望になるのが主流となる。
国立大学志望者でも私立大の受験はしておいた方が絶対に良いと個人的には思っている。
一方で、私立大学が志望校の人は併願先も私立大学の人が多いのではないだろうか。
慶應や早稲田を志望校にしている人の中には、国立大学を併願先にする人もわずかながらいるかもしれない。
しかし、私立大学が専願の人は国立2次試験を受験しない人も多くいる。
併願先の選び方パターンとしては大まかに
①大学・学部から絞る
②試験方式から絞る
の2つのパターンが考えられるだろう。
①については、例えば早稲田大学を併願先としたのであれば、早稲田大学の全学部を受験するという感じだ。
そして、法学部志望であれば、他大学の法学部のみを併願先にするという選び方だ。
②については、例えば、第一志望の大学の受験科目が英語、国語、日本史だとすれば、それに該当する受験科目を課す大学を併願先とすることだ。
センターを受験する人はセンター利用を使える大学の要求されるセンター科目を調べ、センターで受けた科目が試験科目に該当すれば、文系理系を問わずにセンター利用方式を使用できる。
ここからは2つのパターンごとに詳しくみていこう。
①大学・学部から絞る
大学・学部から併願先を絞る場合、第一志望校よりも合格レベルは低いが、レベルの近い大学を併願先とする選び方が主流だ。
大学で併願先を絞ったとき、一橋大学が志望校の場合、東大を除く旧帝大(北大・東北大・名古屋大・京大・阪大・九大)や早稲田、慶應、上智、MARCH(明治・青山・立教・中央・法政)が主な併願先となるだろう。
大学から絞る際は、合格レベルの近さから選ぼう。
学部から絞る場合、他大学の学部ごとの雰囲気を確認するのが良いだろう。
例えば、法学部の場合、ある大学では弁護士といった法曹を輩出することに力を入れている大学もあれば、国家公務員や地方公務員を輩出することに力を入れる大学がある。
力をどちらに入れているかによって、サポートの加減や大学からの金銭配当量にも違いが出るため、よくリサーチをしておく必要がある。
一橋大学法学部が志望校であれば、旧帝大法学部、慶應法学部、早稲田法学部、上智法学部、中央法学部、明治法学部あたりが主な併願先になる。
一橋商学部、経済学部であれば、早稲田商・政経、慶應商・経、明治商・政経、立教経済・経営あたりが主な併願先である。
一橋大学社会科学部であれば、慶應法・文、早稲田文・社会科学・総合政策・環境情報、上智文、明治政経、中央法・総合政策、法政・教養あたりが主な併願先になる。
一橋大学社会学部を志望する人は、社会学部という学部で学ぶ学問領域の広さの性質上、大学・学部で併願先を選ぶ際の選択肢は他学部に比べて多いだろう。
②試験方式から絞る
第一志望校に必要な受験科目から併願先を選ぶのがこのパターンだ。
私立大学を志望校にしている人は自分の第一志望校の問題形式が似ているレベルの近い大学を選ぶと良い。
第一志望校と近いレベルの大学の過去問チェックを欠かさずにしておこう。
一橋大学であれば受験科目は英語・国語・数学・社会1科目(日本史・世界史・地理・倫理政経・ビジネス基礎の内、1科目)である。
一橋大学志望者であれば、旧帝大文系学部、文系私立大学であれば、試験科目上受けられない大学はほぼない。
あとは、センター試験を受けていれば、センター利用受験ができる。
センター利用受験とは、大学の学部ごとにセンターでの科目を指定され、指定された科目の点数に応じて合否を決める試験形態である。
センター利用受験は実際に会場に行って、試験を受けることをしなくてよく、出願すれば合否を判定してくれるため、時間と交通費、体力を大幅に節約できる。
その分、第一志望や他の併願先の対策勉強に使える。
そのため、センター受験者、特に国立大学受験者は積極的にセンター利用受験を活用することをオススメする。
一橋大学や旧帝大の志望者であれば、早稲田やMARCHのセンター利用受験出願をとりあえずしておくことをオススメする。
併願先を選ぶ時の「罠」に注意
併願先を選ぶ時の「罠」として、2つある。
①滑り止め大学の見誤り
1つ目の「罠」は 、滑り止めにした大学のレベルを見誤ることだ。
例えば、一橋大学受験生であれば、第二志望に早慶、第三志望にMARCHを持ってくる人が多い。
しかし、中には、早稲田や慶応を滑り止めにして、全滅するような人がいる。
早稲田、慶応は私立大学のトップということもあって、併願先として受験する場合、かなり高い難易度を強いられる。
東大や京大、一橋に合格する人でさえ、落ちる人も少なくない。
国立大学を第一志望にしている人で、早慶を併願先として考えている人は正直落ちる可能性が高いという認識を持っておいたほうが受験戦略上は良いと思う。
「罠」対策として、国立大学を第一志望にしている人は、MARCHやそれに似たレベルの大学を滑り止めとして受験することを強くオススメする。
滑り止め大学はどこかというレベルを計るために、ネットなどで合格ラインを調べて、実際に過去問を解くことを絶対にしておこう。
滑り止めに落ちることが最も悲惨な結果なので、そうした事態は絶対に防ごう。
②受験日が過密日程となる
私立大学の受験は国立2次試験に比べて早く、センター試験終わりごろから私立一般受験が大方スタートする。
私立大学を併願先にした受験生の中で、4日連続とかで試験を受ける人がいたりするが、オススメしない。
正直、試験は2日連続が限界だろう。
1回の受験で試験会場までの移動による肉体的疲労や試験による精神的疲労はかなり大きい。
こうした疲労から体調を崩しやすくなり、肝心の第一志望の受験日に体調を崩す最悪の事態も起こりうる。
そのため、試験日程が連続しないように併願先を選ぼう。
私立志望の人は受験日程が連続してしまうような人が国立志望に比べて多いので注意しよう。
対策としては、試験日がばらけるように併願先を決めること、センター利用受験を活用すること、第一志望校の受験日近くは併願校の受験日が来ないように調整することがある。
まとめ
大学受験では第一志望以外に第二志望の大学を受験することを強くオススメする。
国立大学志望の受験生は、主な併願先としては後期日程で受験する国立大学や私立大学がある。
私立大学志望の受験生は併願先も私立大学になることが多い。
併願先の選び方としては
①大学・学部から絞る
②試験方式から絞る
がある。
①の場合、第一志望校よりも合格レベルは低いが、レベルの近い大学を併願先とし、志望校との合格レベルの近さを併願校選びの一番の基準にしよう。
学部から絞る場合、例えば、法学部がある大学を受けるといった場合、他大学の学部ごとの雰囲気を確認して、併願先を選ぼう。
②の場合、第一志望校に必要な受験科目から併願先を選ぼう。
第一志望の受験で課されない科目も試験で受けないといけない大学を併願とするのはオススメしない。
第一志望校対策が活かせるような大学を併願先として選べるのが勉強面のロスがなく、ベストだ。
特に、センター受験者は積極的にセンター利用受験を活用して、体力、お金、そして時間の節約を図ろう。
一方で、併願先を選ぶ時の「罠」として
①滑り止め大学の見誤り
②受験日が過密日程となる
がある。
①対策として、滑り止め大学のレベルを計るために、ネットなどで考えている併願校の合格ラインを調べて、実際に過去問を解くことを絶対にしておこう。
②対策としては、試験日がばらけるように併願先を決めること、センター利用受験を活用すること、第一志望校の受験日近くは併願校の受験日が来ないように調整することがある。
最後に、現役生も浪人生も併願校を少なくとも一つは受験しておくことをオススメする。